日高建築工房

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広島・廿日市の小さな工務店に、ウッドショックの影響は???

2021.05.27

”ウッドショック!!!”

 

この広島・廿日市で細々と営んでいる工務店の耳にも、なんだか”おどろ恐ろしい”響きの言葉が、年明けくらいからよく耳にするようになりました

ゴールデンウィーク明けぐらいにテレビのニュースとかでも紹介されていたので、注文住宅を建てようとされている皆さんの耳にも入っていることだと思います

”ウッドショック!”

簡単に言うと、『木材が足りない!』のです

現状、今の日本では、【国産材】とか【県産材】とかの言葉は耳にしますが、多くの木造住宅に使われている木材は、ほとんど外国産・輸入材です

その輸入木材、世界中に木が無いわけではないのですが、アメリカさんがやたら景気が良く、簡単にいうと、”アメリカに買い負けてる”のが現状

なんとなく、わかりやすく言うと・・・

 

 日本さんが『もともと100円でずっと買ってから、今回も100円で注文します!』って言っても

 アメリカさんが『僕たちは、景気がいいし、お金があるから、150円出すから先に、こっちにまわしてちょうだい』って言われて、多くの木材が、アメリカさんの手に渡っているという仕組み

 それだと日本さんも困るから、『ん~ん、じゃあ、僕も130円出すから、ちょっと分けてよ~』っていうのが今の状況

 

世界や、日本全国の大きな話はそんな感じとして、実際、ここ広島・廿日市の小さな工務店レベルにはどんな影響があるかというと、

正直、木は何とか有ります

先に書いたように、木が全く無いわけではなく、昔のように潤沢に無いというだけ。

材木屋さんも、我々のような、年間数棟しか建てないような、地場の小さな工務店には、何とかして都合をつけてくれているのが現状です

この先も、何とか、木材が手に入らないということは無さそうな状況です

ただ、月に何十棟、年間何百棟も建てるような、『数があるから安くしてよ』っていう建売業者さんなどは、今まで通りの木材を手に入れられず、棟数を減らして、職人さんたちが仕事が減って、売り上げが減って・・・

かなり大変なことになりつつあるようです

 

それでも、我々、小さな工務店にも全く影響がないわけでもなく、

材木屋さんが高い値段で何とか仕入れてきてくれているので、当然、我々が買う値段も高くなってきています

現在、毎月毎月、僕ら工務店が買う、木材の値段は値上げされています

 

『高くなる・高くなる』といってもどれくらい?って思いますよね?

『注文住宅って別に木材だけではないし』って

確かにそうです

他の鉄筋やら、コンクリートなどなんだかんだほかの材料も値上げされているのは現状ですが、今日は木材に注目

実際、日高建築工房で30~35坪くらいの家を1棟建てると、だいたい木材を家全体で25㎥(立米)くらい使います

今現状、”ウッドショック”前の去年の今頃と比べると、だいたい18,000円/1㎥くらい値上げされてます

つまり18,000×25㎥≒450,000円の値上げ

今年の夏以降はもっと上がりそうなので木材だけの値上げでも50万円を超えてきそうです

結構でかい(汗)

この金額どうするか?

知っての通り、注文住宅は、打合せしたり、見積もりをご提示して、契約→着工→木材発注まで順調にいっても、数か月は優にかかります

その間にどんどん値段が上がってしまい、気付けば、契約した金額と全然違う価格になっている

今はそれが現実で、なかなか厳しいのです

木材が入りにくくなれば、工期もはっきり約束できなくなるし、なんだか難しい世の中にはなってきてます

金額的には、この先1~2年、なかなか下がる要素が無いのでいろいろ相談しなければいけないことも有るかと思いますが、木材の供給に関しては、今までの材木屋さんとの付き合い方など、いろんな面で工務店側自体も優先順位をつけられていくなかな?

何とか、お客さんに迷惑が掛からないように、わたしは、材木屋さんや建材やさん、職人さんなど、家造りの仲間みんなで、このいなげな世の中”を乗り切っていきたいです