日高建築工房

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子供部屋の役割って?

2020.08.27

家造りの相談を受け、設計申込を頂くと、プランを立てていくのですが、

『子供部屋をどう造る?』って結構、悩みます

子供部屋を設計  

お客さんからヒアリングしていても、リビングだったり、家事導線だったり、日常よく使う場所は、ある程度『こんな感じが良い』とイメージを持っている方はいらっしゃるのですが、『子供部屋』ってあんまりイメージされていないことが多いような気がします

でも、日高建築工房に家造りを依頼されるお客さんのほとんどが、いわゆる【子育て世代】

”家族仲良く”安全で、快適な暮らしを送るために【新築を建てる】決断をされた方がほとんど

それも”建て売り”ではなく”注文住宅”を

子供部屋は、なんとなく『6畳、2部屋くらい有ればいいかな?』とか『将来、必要になった時に仕切れるように広い子供部屋空間を』とか

でも・でも、そんな感じでいいのでしょうか?

家族の距離感

夫婦の距離感

母子の距離感

父子の距離感

兄弟・姉妹の距離感

わたしは”家”が、”間取り”が家族それぞれの関係に、少なからず影響を与えるものだと考えてます

少なくとも私の家族に関しては、家を計画するときに夫婦で話した【家族の距離感】がイメージ通り

つながりのある子供部屋

どこまでが”家の間取りの影響”かは定かではありませんが、少なからず影響はあるのかと

だからこそ、

家づくりを始める前に、必ず

『どんな家族になりたいか?』

『お子さんとどんな関係性になりたいか?』

『家族でどんな暮らしを送りたいか?』

を漠然とでも良いので、夫婦で話し合ってもらいます

それによっては、”子供部屋”をしっかり仕切ったり、共有部分を作ったり、オープンな空間にしたり

いろいろな考え方が有って、何が正しいのかは人それぞれの価値観でいいのですが・・・、

私個人の考えでは、なるべく家族の気配を感じながら、

【一緒に暮らせる実は短い貴重な時間】

を大切にできればと考えてます

特に子供が小さいとき、お母さん・お父さんが大好きな小学校低学年までは、子供もたくさんお母さんに話をしたいはず

『今日ね、学校であんなことが有ったよ!』

『今日は、授業でこれ習ったんよ!』

『今日の給食、めっちゃおいしかった!』

『○○ちゃんは夏休み、どこどこへ、行ったんだって!』

と、たくさん話をしたいのに、

『いいから、まずは部屋に行って宿題してきなさい』

って大好きなお母さんから言われたら、ショックだと思いません?

悲しい気持ちで、自分に部屋に行き、イヤイヤ宿題をする

こんなことが毎日続いてしまうと、当然勉強も、嫌いになっちゃいます

子供が学校から帰ってくる時間は、当然お母さんも夕飯に準備や家事で忙しい

だからこそ、大好きなお母さんが夕飯の準備をしている近くで、宿題が出来たなら、

会話をしながら、解らないところを教えてもらいながら、お母さんの料理を見ながら、おいしそうな夕飯のにおいを嗅ぎながら・・・

宿題も楽しくなるかもしれません♫

そうだとしたら、【子供部屋の役割】って何なのでしょう?

私も最初に子供部屋というプライベート空間を与えてもらったとき、

[自分の基地が出来た]と嬉しかったのを思い出します

そこに広い・狭いはあまり関係なかったような

自分の好きなものを置いて、飾って、配置を考えて・・・

使い方も、片付けも基本的には自由、たまに、『いい加減、片付けなさい!』と怒られて・・・(笑)

そうだとすると、【子供部屋の役割】って、

自分で創意工夫する想像力や発想力を育てるいわば”一番身近な情操教育の場”なのかもしれません

家の中で、一番心地よい場所は、家族みんなの気配を感じることのできる、リビングだったりダイニングだったり。

そして、ちょっと静かに物事を考えたかったり、休息をとる場所が、子供部屋。

そんな役割を持ってもらいたい

そんなことを考えながら、プランニングしていきます

 

設計プラン