日高建築工房

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広島・廿日市でも”結露”のシーズンがやってきました!

2021.11.23

めっきり広島・廿日市でも寒くなってきましたね

寒くて・乾燥して、体が硬くなり”肩こり”なんかもひどくなる季節到来!

自宅も事務所も暖房と加湿器を稼働させ始めました

加湿器

そんな季節になると、残念ながら“ちゃんとした“高気密高断熱でないお家では、奥様の頭を悩ませることになる

結露問題!

朝、窓ガラスにびっしり付いた水滴

朝起きたらまず、窓の水滴をふき取るのが日課になってしまっている奥様も多いのではないでしょうか?

 

【結露】といって、まずは直接見える場所に発生すいわば”表面結露”を思い浮かべる人が多くいると思いますが、それはまだ良い方・ましな方

実は結露には、他にも、もう一つ発生する場所があります。それは、私達が直接見ることができない場所、主に壁の内部などに発生する結露・”内部結露”、こっちのほうが実はやばいのです。

 

じゃあ、そもそもなんで結露が起こるかというと、

原因は室内と外部の温度差

寒い外から暖かいお家に帰ってきて『ただいまぁ~』って言った瞬間に【モワッ】っとメガネが曇ること有りません???

車のフロントガラスや満員電車の窓ガラスが曇ったりするのも結露です。

 

結露は普通に身近で起こるよくある現象なんですが、なぜメガネやガラスが曇ったり曇らなかったりするのかというと、空気の温度と水蒸気の量が関係しています。

空気は温度によって、抱え込める水蒸気量が決まっていて、空気が抱えることができる水蒸気量の限界を超えたとき、抱えていた水蒸気は気体から液体に変化し結露となります。

 空気は温度によって含ませることができる水蒸気量が異なり、

・気温30℃では27.2g/1㎥

・気温20℃では14.7g/1㎥

・気温10℃では 7.6g/1㎥

・気温  0℃では 3.8g/1㎥

このように抱えられる水蒸気は温度か高い空気のほうが水蒸気も多く抱えられます

だから暖かい部屋の中の空気が、外気の一番近いま冷たい窓ガラスに触れたとたんに、空気が冷やされたか替えられたはずの水蒸気が抱えきれなくなって水となり、窓に結露となって付着するのです

メガネが曇るのも一緒

外でメガネが冷やされて、暖かい家の中に入ると、眼鏡によって冷やされた空気が結露しちゃうのです

例えば、冬の寝室で

『寒いまま寝るのは嫌!・でも乾燥して朝起きたらのどがカラカラも嫌!!』

ということでなるギリギリまで部屋を暖めてから暖房を切って、加湿器をかけて寝たら、だいたい明け方の寝室の温湿度はは温度15℃・湿度65%ぐらいですかね?

この空気だと、露点温度つまり結露を始める温度は8.5℃

今日の広島・廿日市で最低気温が8℃

1枚ガラスだとそろそろ結露がやばい季節になってきましたよ

 

窓に着いた結露つまり表面結露も嫌ですよね

窓枠が腐ってきたり、窓ガラスのゴムパッキンのところにカビが発生したり

カビが発生するところには、ダニも発生しやすく、カビの胞子やダニの死骸・フンなど喘息やアトピーなど健康被害にもつながってしまいます

 

身に見える表面結露もたち悪いですが、最悪、目に見えているので、毎日毎日きれいにふき取ればなんとかなります

大変ですが・・・

 

ただ、この現象は、“そこそこの”高気密高断熱の家では、壁の中で起きているのです

びっしり、きっちり断熱材が入ってないと、残念ながら、窓以外のも熱や水蒸気の移動が壁の中でも起きてしまっていて、そこで結露しちゃうと、当然拭きとれないので、壁の中がびちゃびちゃに

びちゃびちゃになった壁の中では、カビやダニが発生する問題に加えて、柱や梁が“腐っちゃう!”大問題の危険性が高くなってしまいます

ここまで酷くなくても、普通の建売の現場も

 断熱工事の欠陥

一見、何の変哲もなさそうな普通の窓の写真

断熱工事の欠陥

サーもカメラで見ると断熱材の入ってない部分がバレバレ

”ちゃんとしてない”高気密高断熱の家・・・

 

この問題をちゃんと解決していないから、木造住宅の平均寿命(統計上の取壊し年数)はいつまで経っても30年弱(27年)なんです

 

家造りには、もちろん地震の時に壊れない耐震性、雨漏りをさせないちゃんとした施工も大前提ですが、窓も壁の中も結露させない“ちゃんとした”高気密高断熱”

これって熱の出入りをしっかり管理するのが【高断熱】、

湿気の出入りをしっかり管理するのが【高気密】ということになります

なので、【高気密】と【高断熱】セットなんです(ちなみに換気・空調計画も快適性を向上させるのにとても大切)

『断熱はそこそこでいい』とか、『息苦しくなるから気密はそこそこのほうがいい』とか。

そんなのダメなんです

”そこそこ”だったら、熱や水蒸気が漏れたところが、結露しますよ!

上の写真の窓下のように

いずれはカビやダニが発生して、大事な柱や梁が腐ってしまうかも

 

大事なのは何事も【ちゃんとすること】です

そこそこ・ほどほどで良いというのであれば、ちゃんと説明を聞いて、物理的に、ちゃんと納得できる説明を受けてもらってください

せっかくの家造りです

なんとなく”ごまかされる”のはやめましょう!

“そこそこ“でなく”ちゃんとした“お家で、永く・安全で・快適に暮らせる選択肢があるのですから