焼杉をちょっとだけ造ってみました
2023.10.07
今着工中の新築の話です
弊社が建てるのでもちろん高気密高断熱Ua値0.22で、耐震等級3で、まだ気密検査してないですが、おそらくC値も0.3は軽く切ります
性能のことはこれがスタンダードなので置いといて・・・
この物件、一階の赤丸で囲ったこの部分
雨も直接かからないし、傷んだとしても大掛かりに足場を組まなくても脚立で届くので、ちょっとアクセントに焼杉を使おうと思っているのです
板は地元・廿日市の”中本造林”さんの焼杉を使わさせ頂くのですが、窓枠と出隅の見切りは同じ杉板を同じように見えるように”塗装”しようかとも思ったのですが、せっかくなので。
ちゃんと杉の材料を加工したものを
自分で焼いてみました
バーべキューで炭に火をつける時に使うバーナーでボォ~って🔥
今回は”焼く”というより”焦がす”いくらいの色合いにしたい
あんまりやり過ぎると燃えちゃうので、焼き過ぎないように注意しながら
少し燃えすぎて炭になったところはブラシでこすり落とします
これくらいまで焼き切って炭化させてしまうと、いわば木炭・スミになります
スミは基本元素なので、もうそれ以上に分解や腐敗が起こらなくてメンテフリー・高耐久の外壁材になります
バーベキュー用の炭、何年も薄暗いところで放置していても腐らないですよね?
それと同じ
炭化させるともうそれ以上腐らなくなってしまうのです
ただ問題はいつまでも触ると”汚れる”という問題
触れるたびに手や服が真っ黒になるので、それはちょっとという事で、今回はしっかり焼かずに焦がす程度
こんな感じ
ただ、しっかり焼いて炭化させる”焼杉”より耐久性は劣るので、この上から保護塗料を塗ります
それで少し手や服も汚れにくくなるし
”焼杉”と言っても、見た目も含めていろんなパターンが有ります
『これがベスト』
『これじゃないと本物じゃない』
とかではなく、いろんなニーズや思いが有って良いのかな?と思います
すべての物には必ず”長所と短所”が有ります
何を一番重視するかでモノのチョイスは変わってきます
一番大事なのは、モノの長所と短所をしっかり理解し、長所を生かしながら、先々大きな問題が起こらないように”短所”の部分を対策しておくこと
【腐りにくくする】とか
【交換しやすくする】とか
【交換するときの費用がなるべく掛からないようにする】とか
我々工務店は”作ったら終わり”ではなく、先々まで一緒に家を守ってく責任があるので、良いとこだけ見ての材料選びはしないんです
まあ、30分くらいの作業で良い感じに焼くことができたので、現場に取り付けて
”家の一部”
になるのが楽しみです
きっと違和感なくさりげなく馴染んでくれることだと思います