日高建築工房

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耐力壁、ホントに大丈夫?

2018.10.12

【耐力壁】

木造住宅で、地震の揺れに耐えるように家をしっかりさせて、家が傾いたり、倒れたりしないためのもの

昔ながらの【筋交い】と【耐力面材】の2種類があります

今回は最近よく使われている【耐力面材】の話

各社より、いろいろな種類の商品が出ており、「火事に強いもの」や「湿気をため込まないもの」「高強度のもの」などなど、各商品、特徴を持っているのでその、長所・短所をしっかり理解したうえで、基本的には適材適所で使っていけばいいと考えています

そしてどの面材もクギの種類と打ち付ける間隔で強度を担保しているので、しっかり管理することが大切になります

これをテキトーにしてしまうと、ちゃんとカタログ上の耐震性能が担保されません

すぐに、防水シートを貼ってしまいますので、リアルタイムでの管理・確認が大切

ここまでは、おそらくどの会社もちゃんと管理している(はず?)

ただ、なかなか注意・管理されていない重要な項目が耐力面材には有ります

【釘のめり込み】

釘を強く打ちすぎて、面材めり込んでしまっている状態

これだと本来の強度が出ないのです

実験では、

2.5ミリめり込むと耐力壁の強度が1割

5ミリめり込むと耐力壁の強度が3.5割も減少、つま本来の耐震強度が出ていないということになります

『強く打たなければいいじゃん!』

と思うかもしれませんが、下の動画にも出てますが、近年は「自動くぎ打ち機」通称「テッポウ」で釘を打ちます

圧縮エアーの力で、パンパン!

早いのです。手で釘を打つより何倍も!!

ただ、微妙な調整が難しく、、、

結果、上の写真のような「めり込みすぎ!」の状態になってしまいます

なので、弊社は、テッポウは仮打ち、最後は手で仕上げてもらいます

耐力壁1枚につき約70本のくぎを打ちます

小さな30坪くらいの家でも60枚くらいの耐力壁

70本×60枚=4,200本の釘をかなづちでパンパン

この作業が終わるころには、大工さんの手首がヒィーヒィーいってます

ごめんなさい。おかげでしっかりとした【耐震等級3】の家がしっかりできてます

仕上げは手作業

大変ですが、これが一番間違いありません