性能は担保!!
2018.11.15
屋根・壁の外付加断熱は終わっており、先日、内部屋根・壁の充填断熱がすべて完了しました
これで断熱気密工事は完了です
週末、気密検査をするのがちょっと楽しみです
壁の外付加断熱は、この現場、隣家との距離が近いので、グラスウール
グラスウールはガラスを繊維のように細く成型した断熱材
ガラスなので万が一、隣が火事になって、炎が当たっても燃え移ることは有りません
屋根の外付加断熱はネオマフォーム
ネオマフォームはフェノール樹脂を発砲させた断熱材
断熱性能が優れており、薄くても高い断熱性能を発揮してくれます
そして内部の充填断熱は屋根・壁ともにセルロースファイバー
セルロースファイバーは新聞紙にホウ酸を混ぜて綿のようにふかふかにした木質繊維系のリサイクル断熱材
断熱性能はネオマフォームの半分ぐらいですが、それ以上にしっかり厚みが取れるので十分
しかもセルロースファイバーには断熱性能以外にもおまけの性能も備えています
木質繊維の持つ【湿度の吸放湿性】
よく壁紙や左官塗り壁などにも『湿度を吸放湿して快適な住空間を保つ』と言ったうたい文句をよく見ます
確かに嘘ではないと思います
ただ、壁紙で1ミリ・塗り壁で2~3ミリ。たいした厚みがありません
つまり吸放湿できる絶対量がたいしたことなく、夏のジメジメした湿気を快適にしてくれるだけの容量が少ないのです
そんな仕上げ材に比べて、この現場に吹き込んだセルロースファーバーは壁で100ミリ以上・屋根で200ミリ以上
単純に100倍以上の厚みがありますので、湿度コントロールも多少期待できます
もうひとつのおまけ性能は【吸音性能】
木質繊維同士が絡み合ってできる空気の層と、木質繊維自体の内部の空気胞の両方の効果で、音を吸音する能力が、ほかの断熱材よりも優れています
大きな音で映画を見ても、大きな声でうたっても、楽器を弾いても・・・ご近所さんに遠慮することなく、心おきなく楽しむことが出来ます
今回の現場はこんな断熱材の構成にしてます
ただ、会社として、断熱材の構成の決まったパターン・工法は作っていません
断熱材には長所・短所が必ずあります
〈断熱性能・耐火性能・耐水性能・吸放湿性・吸音性能・コスト・施工性・・・〉
長所・短所をしっかり理解したうえで、使う周辺環境と、求める断熱性、工期やコストなどをしっかり考慮したうえで、ひと現場ひと現場、どの断熱材を使うのがベストか?を決定していきます
会社として決めているのは単純
・Ua値0.3以下(断熱性)
・C値0.3以下(気密性)
・耐震等級3(耐震性)
性能だけ担保
あとは、そこに住む家族に合わせて、オーダーメイドしていきます