耐震等級1・2・3?
2019.04.02
【いつものルーティーン】
現在、新築のプランニング中
まだ全然固まってない段階ですが、ラフプランが浮かんだ段階で、構造・耐震等級3がしっかり確保できるか?の確認を構造計算のソフトを動かして確認
構造計算を外注してると、通常1回で20万円以上かかってしまうのでこんな段階では計算できないのですが、日高建築工房では、構造計算ソフトもあるし、プランをする私が計算するので、どの段階でも計算できます
早い段階で計算しておくと、無理なく構造設計に進めることが出来ます
プランが固まった後に『耐震等級3にするには、リビングのここに耐力壁は必要なんです・・・』みたいな、後から変更する必要が無いのです
そもそも論ですが・・・
耐震等級って皆さん、なんだかわかります?
・耐震等級1とは:建築基準法(法律)にて定められている、最低限の耐震性能。・阪震度6強~7の地震でも、即倒壊はしないレベル
(ただし、大規模修繕や建て替えとなる可能性がある。)
・耐震等級2とは:等級1の1.25倍の耐震性能。震度6強~7の地震でも、一定の補修程度で住み続けられるレベル
・耐震等級3とは:等級1の1.5倍の耐震性能。震度6強~7の地震でも、軽い補修程度で住み続けられるレベル
等級1でも壊れないならいいじゃない!って思った方ちょっと待ってください
等級1と2の間には実は、まったくといっていいほど、違いが有るのです
1.25倍とか1.5倍とか言っているのは耐力壁の量だけの話
そもそも等級1だと壁の量と配置バランス、柱の引き抜きくらいの簡易計算しか行いません
それが等級2や3を取得しようとすると、基礎や、床、屋根など等級1ではスルーされる項目もちゃんと計算しないといけません
『地震に耐えるのは耐力壁なら、それだけしっかりしとけばいいじゃない?』と思われた方
イメージしてみてください
上下のフタを、しっかりガムテープで止めた段ボール箱と、フタを開けたままの箱
同じ段ボール箱でも、横から押したときに、フタの開いた段ボールは、ねじれて変形しちゃいそうですよね?
このフタの部分が、家であれば基礎や、床、屋根にあたります
この部分の強度をしっかり確認しない耐震等級1は大地震の時に壊れないまでも、ねじれたり傾いたり
実は・・・、
耐震等級1(つまり構造計算をしてない家)を構造計算してみると、だいたい、床剛性や基礎がNGとなります
NGということは・・・。
万が一、大地震が来て家がねじれたり傾いたりして住み続けられなくなっても、住宅ローンは残ります
命を守れても、財産は守れないかもしれない
せっかくなので家を建てる前に、ホントに【生命と財産を守り家】なのかを確認してください
間違っても、耐力壁の量だけを増やした『耐震等級3相当』にはごまかされないように