適度な気密性能?
2019.04.20
今日の午前中、【LCCMの家】で気密検査を行いました
会社として新築の性能は担保しています
・Ua値0.3以下(断熱性)
・C値0.3以下(気密性)
・耐震等級3(耐震性)
今回も高性能な住宅を設計しているプレゼントデザインの川端さんとのコラボ現場
断熱性と耐震性は設計時にしっかり弊社基準をクリアしていたので、あとは気密性(C値)をクリアさせるだけ
実測C値:0.2㎠/㎡で無事、クリア
予定通りの結果で、良かったです
気密の話になると、良く議論になることがあります
『どこまで気密性能を高める必要が有るのか?』
「気密性能は高ければ高いほうがいい」と言う人も、「C値1.0を切るくらいがいい塩梅」と言う人も。
私の考えは・・・
下のグラフは今年の冬の【山陽園の家】のデータ
室内の気温
室内の湿度
外部の気温
今年は暖冬だったと言っても、やはり外の最低気温は12月の初めごろから3月終わりまで、だいたい5℃前後
太陽が出ている時は15度を超えるような気温にもなりますが、朝晩はそれなりに冷えています
一方、断熱性能を高めて、光熱費を掛けずに家中暖かく暮らしている、断熱性(Ua値0.3以下)の【山陽園の家】の中は、常時気温21℃前後、湿度55%くらい
この室内の【21℃で55%】の空気は、物理的に11.6℃まで冷やすと結露します
気密がそこそこの家だと、隙間もそこそこあるという事なので、快適な温度・湿度環境で暮らそうとすると、12月から3月までの4ヶ月間、かなりの時間、隙間のある壁の中のどこかで結露が起きているという事
その長い期間、壁の中で起きているであろう結露が
カビの原因になったり、柱梁などの構造体を傷めないとちゃんと説明できないのであれば、ちゃんと気密性能は高めるべきです
気密を高めすぎると、換気性能がどうとか、息苦しいだとか、夏暑いだとか、そんな迷信みたいなことより、ちゃんと永く健康的に暮らせる家を造るには、気密性能もしっかり必要だと考えています
だから、
日高建築工房では(気密性)C値0.3以下
過剰なくらいの性能を、自社基準としています