手刻みの準備
2019.10.03
長期優良住宅申請を提出した【山本9の家 新築工事】
審査機関からのチェックを待っている間に[伏せ図]を仕上げて行きます
伏せ図とは、土台や柱や梁がどう組み立てていくかを書き示す設計図面
普段はあまり目にすることはないというか、見ても解りにくくて、ついつい皆さん”スルー”してしまいがち(^_^;)
木造住宅を建てたことのある人であれば、もらった設計図の中にあるはずです(^_^)
今回の住宅は、大工さんが手刻みで加工するので、木の組み方はもちろん、事前に窓の取り付け方や、カーテンの納まり・・・等々
いろいろ考えていると、机の上が大変なことに(^_^;)
ところで”手刻み”って皆さんご存知ですか?
現在は、ほとんどの木造住宅がプレカット(工場にて機械で柱や梁を加工する)です
伏せ図(木組み図)をコンピューターに打ち込み、木材加工機が自動で木材の加工をしてくれます
最近のプレカット機械は精度も良く、バッチリ加工してくれます
それも家一棟、数日で(^_^;)
それに比べて”手刻み”となると 大工さんが伏せ図を読み込み、木材1本1本に墨(穴を開けたり長さを切ったりする印)を付けていき、
墨が付け合わると、のこぎりやノミなどで木材を手で加工していきます
早くても1か月、難易度や家の大きさ、大工さんの熟練度などいろんな条件が有りもっともっと時間が掛かることもしばしば
なにせ、プレカットが主流のこの時代、経験する機会さえ、なかなか無いので、
20代・30代の大工さんのほとんどは、ひとりで家丸ごと一棟を”墨付・手刻み”したことはないのではないでしょうか?
当然、時間が掛かり、その分お金もかかります
ただ、そこにかかわる大工さんの家に対する思いは強くなります
『良い家を建てよう』という
今回はお客さんがそれを許容する思いが有ったので
”手刻み”という形になりました
工務店としてやってる以上、そういった”思い”にも、しっかり答えていきたいと思います