日高建築工房

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住宅長期保証のカラクリ

2019.12.19

【最長50年長期保証】

大手ハウスメーカーさんはこぞって長期保証の【商品】をそろえていますよね

あえて【商品】と書かせていただくのにはそれなりの意味があります

ちゃんとした”カラクリ”が有るのです

メーカーは絶対損しない”カラクリ”が!

そもそも現在は、2000年に施行された法律で、基礎や柱梁などの躯体(骨組み)と雨漏りに対して、10年間は健全にあり続けることを保証することになっていますので、工務店も大手ハウスメーカーもローコストメーカーもみんな無償保証」が義務付けられています

通常【保証】といえば消費者を守る制度

【無償=無料=タダ】が【保証】たと思っていますよね

ただ、ほとんどの【長期保証】は【有料】になっています

5年・10年ごとの有料点検

5年ごとのシロアリ対策有料工事

10年・15年ごとの構造・雨漏り対策の有料工事

などなど、なんだかんだ5年ごとくらいに、”あれや、これや”有料メンテナンス工事を行うことになります

当然、どんな家も、永久的にメンテナンスフリーなわけではなく、しっかり手をかけてメンテナンスをしてあげるとその分、長持ちします

定期的に有料であっても、点検に来てくれてプロに家を見てもらうのは【安心】

ぜんぜん否定するところではないのですが・・・

問題は有料メンテナンス工事

違う業者が手を加えた瞬間に、せっかくの長期保証契約が”契約解除”になってしまいます

なので”相見積もり”も基本的に取れません

汚い言葉で言うと【言い値】です

私が見聞きした限りでは、我々普通の工務店価格の4~5割増しは当たり前

普通に考えたら『えっ!』って価格でも【長期保証契約=長期メンテナンス契約】を結んでしまっているので選択の余地がナシ

『この工事しなかったら、長期保証がなくなりますが、良いですか?』

『他の建設会社が工事したら、長期保証が解除されますが、良いですか?』

の殺し文句で、お客さんは反論できない

実は【長期保証】はハウスメーカーにしてみれば

【高額メンテナンス契約】

【楽して高額リフォームを取る契約】なのです

 

それでは我々のような小さな工務店はどうなのか?

ちゃんと保証されるのか?家を守ってくれるのか?

当然、法律で決まっている期間10年間は保険にも入りながら、会社がどんな形態になっても保証できる体制をとっていますし、その後も相場の4~5割増しの見積もりを出すことは有りません

それは基本的に、地元・地域で商売をしている以上、

『あの会社、めっちゃ高い!ボッタクられそうになった!』

みたいな変な噂が立つとそれだけで仕事ができなくなります

そして、いくら10年の保証期間を過ぎたとしても、

『ちょっと調子悪い』というお客さんに対して『保証期間外なので有料で点検調査に伺います』とは

”よう言わん!”

修理・メンテ工事が必要だったとしても

『何とか実費(かかった分)だけはお願いします』となります

そのように、不具合が出ても、お金をたっぷり潤うほど頂く訳にはいかない地元の小さな工務店

それだけに、

【どれだけ長持ちして、メンテナンスをしなくて良いような、家を造るか?】

を真剣に一生懸命考えて、高額でもちゃんとした職人さんに頼み・材料選び・材料の使い方・取付方法などを学んでいきます

【メンテナンス工事=儲ける訳にはいかない】と考える工務店

【メンテナンス工事=ガッポリ儲けられる】と考える会社

ちゃんとしてない工務店もいれば、ちゃんとしているハウスメーカーも在るので、一概には言えませんが、私が見聞きした感じではこんな感じでしょうか?

契約を結ぶときって、他にも書類がたくさんあり、契約内容の”字”もやたら小さく、訳が分からなくなり『良く解らんけど、よろしくお願いします』となりがち(^_^;)

でも、内容によっては、40年50年の間に、何百万円という割増料金を払わされるような契約になってしまってるかもしれません

頑張って、ちゃんと内容は確認しましょう\(^o^)/