日高建築工房

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コストパフォーマンスの高いグラスウールは・・・

2018.08.01

コストパフォーマンスの高いグラスウールの施工の基本

・四隅まで均等にぴったり入れる

・グラスウールの湿気が入らないように防湿層をしっかり入れる

基本的には、この2つがちゃんと施工できれば、断熱効果がちゃんと発揮できます

何せコストパフォーマンスの高い断熱材

いろんな断熱材がありますが、ちゃんと施工すれば、コストパフォーマンスの一番高い断熱材です

ただし・・・『ちゃんと施工すれば』です

 

改装工事をすると、良くお目にかかる光景

表裏のある商品は、親切にいちいち印刷されています

グラスウールの注意点

厳密なことを言うと、グラスウール自体には表裏は有りません

表裏で違うのは、グラスウールを包んでいる”ビニールの袋”

グラスウールの特性として、

湿気を含むと途端に断熱性能が落ちます

しかも、一回湿気を含むと、絡み合ったガラス繊維から、なかなか水分が抜けず、それのためにカビの温床になったり、柱や梁を腐らしたり・・・

グラスウールの注意点
(黒ずんでいるのが『カビ』です)

なので、袋入りのグラスウールは必ず、表裏で役割の違う種類のビニールが使われているのです

側は湿気が入りにくいビニール

側は湿気が抜けやすいビニール

 グラスウールの注意点 グラスウールの注意点グラスウールの注意点 

白い文字の書いてあるビニールが室内側、銀色に見えるビニールがホントは室外側

写真を見ていただいてわかるように、なかなか、その表裏でさえ、ちゃんと守って施工してある昭和の建物に出会うことは少ないです

ましてや、四隅までぴったり断熱材を入れているような物件は皆無です

親切に袋に入ったグラスウール

グラスウールの材料はガラス

ガラスを”わた菓子”のように細いい繊維状にした断熱材

なので施工中、直接肌に触れると”チクチク”してとても”かゆく”なるので、袋に入っているとありがたいのです

 

当然、今も普通に商品として売っていますが、実際、断熱性能をちゃんと出そうと、四隅までぴったり入れようと思って、外の袋を引っ張って広げても、中のグラスウールは広がりません・・・

グラスウールの隙間

赤まるを使たようにカドの所

サーモカメラで見ればてきめん!

グラスウールの隙間

外の熱い熱が入ってきてます。

当然なのです。

あくまで経験上・私見ですが、袋入りのグラスウールでちゃんと施工しようと思うと至難の業です

というか、私は、ちゃんと中まで施工している現場は見たことがないといっても過言ではありません

確かにコスパは高いですが、それは設計通り、計算通り100%、完ぺきに施工されての話

逆に言うと、袋入りグラスウールでも100%完璧に施工できると考えている

【現場を知らない設計士】

 

なので、日高建築工房が採用するのは、グラスウールの中でも、袋に入ってない通称

【裸のグラスウール】

本物の高気密高断熱で使うグラスウール

本物の高気密高断熱で使うグラスウール

このように袋に入っていないグラスウールをきっちり入れてから、ちゃんと確認したのちに防湿シートを張って、防湿層を後から作ります

本物の高気密高断熱のグラスウール施工

手間は増えてしまいますが、断熱性能はちゃんと出ます

手間が増えれば、必然的に家造りにかかる費用も増えてくるのですが、何十年も使う家、長い目で見てお客様の”得”になる工とパフォーマンスの高い家造りを正直に行っていきます