日高建築工房

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穏やかな日常

2018.11.08

穏やかな日常

7月の土佐災害から4ヶ月が過ぎ、校庭に、いっぱいだった土砂の撤去も終わり、元気な小学生の声が聞こえてくる

そんな、一見平常を取り戻したような府中町の川

しかし、ふと川の淵を覗き込むと、剥ぎ取られた護岸の残骸や仮で積み上げられた大型土囊袋が

まだ災害の爪痕があちらこちらに有ります

表面的には災害前の生活に戻ったように見えますが、まだまだ元通りになるのは先のようです

私自身、家造りを手伝わささせていただく中で、土地から探すことも多いです

広島は山と海に囲まれた地形で、温暖でとてもステキな場所です

ただ、山を削って宅地にした所が多く、土砂災害危険区域に指定されてるところもたくさんあります

だからと言って、そこで家を立てたらいけないと言うと、かなり土地を探し出すことが難しくなってきます

なので、市区町村が出している

ハザードマップだけでなく、

地形図を見たり

周りの地盤データを見たり

建物の耐震等級を最高レベルの『3』を確保したり

基礎の高さを高くしたり

土砂が流れるであろう、壁の窓を上の方につけたり

建築屋として考えられる事はいろいろ考えるのですが、この度の土砂災害では車よりも大きな岩が流れたとの事

こんな岩が直撃してしまえば、こんな建築屋としての工夫など無力

穏やかな秋晴れのもと、

私は建築屋として何をすべきか?

私は建築屋として何が出来るのか?

そんな、答えの出ない事を考えながら、元気な小学生の声を聞きながら、穏やかになった川底をついばんでいるカモの姿を見ていました

さぁ、今日も一日、精一杯、自分の出来る事をしよう^_^