無垢の床のデメリット
2020.01.27
朝、事務所について、年末の大掃除以来、今年初めて、床を”雑巾がけ”していると、イスの下の床に違和感
よく見ると、床がめくれてる!
事務所はマンションの1室を借りているので、もちろん鉄筋コンクリート造で、高気密ではありますが、高断熱ではありません
当然使っている床や建具は無図材ではなくいわゆる新建材
床は”複合フローリング”
複合フローリングには、
合板に木目が印刷された化粧シートを貼りつけたタイプのフローリングと、
突板(つきいた)と呼ばれる薄く大根の”かつら剥き”ように天然木を薄くそいだ板(突板)を合板に貼りつけたタイプのフローリングの2種類あります
イメージとしてはこんな感じ
一般的には、化粧シートを貼りつけたタイプは価格的に安価でお手頃ですが、突板を貼り付けたタイプは、なかなか高価
無垢のフローリングより値段の高い商品もたくさんあります
また、ひとことで無垢のフローリングと言っても種類がたくさんあり、値段もバラバラ
お家を建てる時、フローリングは見えてくる面積も大きく、その家の表情を決定付ける大きな要素のひとつになるので、いろいろ悩むと思いますが、値段や、見た目以外にも”無垢のフローリング”と”複合フローリング”は色々違いがあります
それぞれのメリットとしましては・・・
<複合フローリングのメリット>
・突板フローリングは薄いながらも表面は無垢材なので、木目や木の風合いを感じられる
・工場加工品のため、無垢材に比べて商品の精度が均一
・合板がベースなので、反りやきしみ、伸縮が少ない
・たたみ1/3の大きさがあり、施工が比較的簡単で工事が簡単
・床暖房にも対応可能
・表面を塗装コーティングされている商品が多く、お掃除が簡単
・傷のつきにくい特殊コーティングされた商品もある
・価格が無垢材よりも安い商品もある
一方、<無垢フローリングのメリット>
・全てが天然木ならではの木目の風合いやホンモノ感を味わえる
・天然木ならではの素足で触れた時の独特の肌触り、ぬくもりがある
・天然素材のため、調湿作用が多少ある
・傷がついても表面を削って修復可能
・浅い傷なら蒸気を当てたら木が膨らんで傷が消せる
・経年変化を楽しめる
・傷のつきにくい硬い木・足触りが柔らかく温かみを感じる柔らかな木など、いろんな種類が選べる
・植物性等自然ワックス・自然塗料だと、メンテナンスも自分でできる
複合フローリング・無垢フローリングのそれぞれのメリット(特徴)はこんな感じでしょうか。
一方、デメリットとしては・・・
<複合フローリングのデメリット>
・どうしても天然素材ではない為、無垢材と比べるとホンモノ感に欠ける
・素足で触れると”ニセモノ感”を肌で感じてしまう
・ホンモノ感が有るものは、思っている以上に高い
・無垢フローリングと比べると目地など細部が少し安っぽく感じる
・深く傷つけると表面の無垢が剥がれて合板が見えてしまう可能性がある
・年数が経つと、だんだん劣化していく
・劣化・深い傷がついた場合の修復が不可能
・特殊コーティング・ワックスのメンテナンスは自分では難しい
一方、<無垢フローリングのデメリット>
・基本的に1本、1本施工する為、施工者の技量により仕上がりに差が出る
・天然木なので反りやきしみ、伸縮、経年変化による焼けや変色がある
・傷が付きやすい
・季節(湿度)によって伸び縮みするため、多少の隙間や床なりが生じることがある
・安価な複合フローリングよりは費用が掛かる
日高建築工房では基本的に無垢のフローリングを提供しています
やはり各メーカーさんが一生懸命”無垢のフローリング”に見えるように作っており、一見、見分けのつかないような商品もありますが、やはり何十年も、特殊なコーティングは持たない
複合フローリングはどんどん・年々”劣化”していくのです
一方無垢の床はどんどん・年々”風合い”が増してきます
せっかく高性能な”超”高気密高断熱仕様で建てて、快適に暮らしてもらうお家
使う材料もなるべく【ホンモノ】
永き【ホンモノ】の質感・肌触りを感じてもらいたい
無垢のフローリングと一言で言ってもいろんな樹種があり、色々選べます
見た目だけでなく、色々なことを想像しながらフローリング選びをしていくのも家造りの楽しみのひとつです
高性能な快適住宅にはやっぱり【ホンモノ】の材料の方がよく似合います