日高建築工房

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パッシブ設計の基本 南に大きな窓は常識?

2020.06.10

【日の良く当たる南面には大きな窓を付けて、暖かな日の光を取り込み、小さくても庭をつくり、家族そろって、バーベキューでも】

誰もが家造りを考えた時に、頭に浮かぶ理想形

パッシブ設計・パッシブデザインの基本中の基本

(パッシブデザインとは、窓や断熱材を工夫して太陽光や太陽熱・地域に吹く風をうまく利用し、調整することで、エネルギーをなるべく使わないようにしながら、明るく快適な質の高い室内環境をつくり出す、設計の手法・考え方)

広島市安佐南区の【手造りの家】でも

高気密高断熱のパッシブデザイン 大きな窓

広島市安佐南区の【安佐南区の家】でも

高気密高断熱のパッシブデザイン 大きな窓

〈大きな窓は南面に〉確かに基本です

注文住宅でも建売住宅でも、ハウスメーカーでも工務店でも。

私も設計する時、良く南面に大きな窓を付けます

基本ですから(^^♪

でも・・・

いつもそうしているとは限りません

家を建てる土地の条件によります

 

廿日市の自邸でもある【山陽園の家】の南面の外観

高気密高断熱のパッシブデザイン 外観

こちらも廿日市に建つ【城内の家】の南面の外観

高気密高断熱のパッシブデザイン 外観

どちらも南面の大きな窓を付けると、計算上は[日射取得]がたくさん出来て、数字の上では、快適さが上がります

平面図面で打ち合わせする時も、『南に大きな窓が有るので、明るくて気持ちが良いですよ~』と話が出来るでしょう

でもそれって、まさに

【机上の空論】

道路に面していくら大きな窓を取り付けても、通行人から家の中が丸見え

子ども達を学校に送り出し、洗濯や掃除などの家事を済ませ

”ほっと一息”つこうとソファーに座ると、

道路を通るご近所さんとバッチリ目が合う”

こんな事では、全くくつろげないですよね(^_^;)

だからみんなこうなります☟☟☟

カーテン閉めっ放し!

せっかくオーダーメイドの注文住宅を建てるのであれば、間取りだけでなく、ちゃんと近隣の条件も読み取り、外からの”視線👀”も考えておかないと、こんな残念ことになってしまうのです

こんな時(道路側が南面の時)は、あえて道路面の窓を小さくして、吹き抜けの上の方からや、違う壁面から

”光を落とす・光を廻す”

ことを考えます

高気密高断熱のパッシブデザイン 光の取り入れ方

高気密高断熱のパッシブデザイン 光の取り入れ方

まずは外からの視線を気にせずにくつろげる快適空間を確保しつつ、そのうえで、

パッシブ設計・パッシブデザインを考えていくのです

光の取り入れ方・届け方はいろいろ

壁を白くして、光を反射させるたりすると、直射日光のような強い刺すような”ひかり”でなく、

柔らかな”ひかり”が家の奥までしっかり届くのです

 

他にも、広島でよくある郊外の団地

キレイに整備され、眺めも良く、街にも近く、子育て世代が多く、若い世代の方たちには人気

パッシブデザイン設計のコツ

今は良くても、よく考えないと、自分ちの南側に、家が建つかも

何も考えずに【南側にリビングを設けて、大きな掃き出し窓】を付けてしまうと、

あら残念(-_-;)

せっかくのパッシブ設計・パッシブデザインもお隣に家が建ってしまうと、リビングから、お隣さんの北側

(だいたい裏側、ゴミ置き場やエアコンの室外機なんかが良くある)

をずっと見ながら生活することになるかもしれません

パッシブデザイン設計 失敗例

パッシブデザイン設計 失敗例

これではせっかくのリビングからの景色もこれでは台無し

”カーテンを閉めっ放し”にはしなくて良いかもしれませんが、決して”開放的で気持ちの良い景色”ではないですよね

当たり前ですが、平面図面だけでなく、周りの環境や、配置条件を確認して、

【意味のある窓】

を適切に付けるようにしましょう

 

”光を取り入れる窓”

”風を取り入れる窓”

”景色を取り入れる窓”

”太陽熱を取り入れる窓”

 

窓にはいろんな役目があります

ひとつの窓で、全部の役目を果たさなくても良いのですが、

ひとつひとつの窓の役目をちゃんと確認しながら

【意味のある窓】

を付けないといけないのです