日高建築工房

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家ができるまで⑧ 気密はどれだけ?

2020.01.07

広島市安佐南区山本に建築中の”超”高性能な高気密高断熱の新築現場

先月12月の中頃に上棟して2週間ほど経ち、いろいろなものが取り付けられてきましたが、まだまだ高気密高断熱化するためには仕事はあります

 

”超”高性能な高気密高断熱の家には”必須アイテム”トリプルガラスの樹脂サッシ

〈トリプルガラス〉をはめてしまうと、重くなりすぎるので、ガラスなしで搬入されていた樹脂サッシ

樹脂サッシ枠

昨日、ガラス屋さんにはめていただきました

でも、結局は人力(手作業)で運び込んで取り付けていたので、最初から取り付けられていても一緒のような・・・?

でも、今回のように一人の大工さんで、コツコツやっている現場では助かります

トリプルガラス取付

トリプルガラス取付

ガラスが全部はまり、”スカスカ”の枠だけから、”超”高性能な〈オール樹脂・トリプルガラス〉に早変わり!

高断熱トリプル樹脂サッシ

早速、気密・防水処理を施して、残っている外付加断熱を進めていきます

高断熱トリプル樹脂サッシ

外の付加断熱もあらかた終わり、この段階で同時に気密処理も終わっていますので、そろそろ次の段階、気密検査に

 

気密工事には、内側でするやり方も、外側でするやり方もあり、どちらでもしっかり施工すればしっかり気密は取れます

もちろん、壁の中の水蒸気の動きをに気を付けないと、【壁体内結露】が起こり、カビやダニの温床・また柱・梁などが腐ってしまう事にもなりかねないので、ちゃんと結露計算は行い、その上でどこで気密処理をするかを確認しないといけませんので、新築をお願いする工務店・ハウスメーカーには

『結露計算もちゃんとしてください』とお願いしましょう

 

気密性能の基準は、C値1.0とか0.5㎠/㎡とかそんな低い基準ではなく

日高建築工房基準では0.3㎠/㎡以下を新築での最低基準にして工事を進めます

 (ちなみにこの現場の気密検査の結果がこちら⇒⇒⇒気密検査

『気密を取りすぎると息苦しくなる』とか

『0.5以下にするにはコストもかかるし、あまり意味がない』とかおっしゃる方もいます

気密性能と漏気の関係

⇧⇧⇧こういった外部風速と気密と換気回数の試算表などを使って、

『0.5を超えても換気(漏気)回数があまり変わらないから・・・』と

ホントにそうでしょうか?

性能は高い方が良いのです

特に高気密高断熱になればなるほど、漏気による冷暖房のエネルギーロスの割合が多くなり、計画換気が文字通り”計画”通りに働いてくれるかどうか?などの観点からも

『このくらいの気密性能で充分』とおしゃる方のほとんどは、

実は『これくらいしか性能が出せない・担保できない』と言っているようなもの

ポイントを押さえて、丁寧に施工すればC値:0.3㎠/㎡以下はちゃんと出せるのです

気密のことは、また、気密検査をした時にでも詳しく書くとして・・・

この段階でだいたいこの家の断熱性能を表すUa値は0.5(W/㎡K)

国の省エネ基準が0.87以下

ZEH(ゼッチ)基準が0.6以下

なので、俗にいう”高断熱”な家には既になっています

外付加断熱

高気密高断熱を工事中

でもまだまだ!

これから今度は内側から

壁には10センチ・屋根には21センチのセルロースファイバーを吹き込んでいきます

これでやっと”超”高断熱の家が完成

それまでにはもう少しかかります

超”高断熱の家は、そう簡単には出来ないのです(^_^;)

最終的にはこのお家、断熱性能・Ua値は0.29(W/㎡K)の”超”高気密高断熱の家に成ります

日射取得(太陽の恵み)もしっかりできるように設計しているので

間違いなく、”チョ~”暖かい家

 

家の中では、そのセルロースファイバーの充填断熱をする前に、電気配線の準備

お施主さんにはコンセントや照明器具がどこに付くか?一応、見れば分かるように電気図面も渡していますが、なかなかイメージするのは難しい

実際私も、あれこれ考えながら図面は書くのですが、現場でお客さんに『ここにコンセントが付きます』とひとつひとつ説明するため、見印になる紙を貼り付けていく時に、『やっぱりこっちの方が良い』とどんどん変えていきます

なので、必ずお客さんいは半日ほど時間を取ってもらい現場ですべてのコンセント・スイッチ・照明の位置を確認してもらいます

せっかくの注文住宅

いろいろ納得して、便利に・快適に暮らしてもらいたいですから